金融機関の支店長に「新規融資取引を開始するとき、何を一番重要視していますか?」と尋ねると、「経営者です」と即答します。

それほど経営者とは、金融機関が融資判断をする上でとても重要なポイントとなります。とくに中小企業に対する融資の場合、この傾向は顕著になります。

金融機関が経営者に求めるものとは

経営者とは、部下に指示、命令するだけではなく、チームの意識共有や、目標達成までの道筋の提示を行い、与えられた任務を遂行するリーダーでもあります。

また、結果はもちろんのこと、同時にチーム全員のモチベーション維持や、個々の成長も考えなくてはなりません。つまり、中小企業の経営者には企業そのものが現れていると行っても言い過ぎではないのです。

金融機関が経営者に求める資質は以下のとおりです。

  1. 経営理念や具体的なビジョンがあるか
  2. 社員に対して愛情を持っているか
  3. 成長意欲があるか
  4. 目的達成意欲は強いか
  5. 数字にこだわっているか

1つずつみていきましょう。

1,経営理念や具体的なビジョンがあるか

経営理念とは、社長の夢や希望、理想・存在理由などを文字にして表現したものです。例えば社会貢献や、お客さんや従業員についてや、自己実現に関する目標などです。

経営理念があるのとないのとでは、業績や成長力に大きな違いが出ます。

経営理念を明文化しておくことで、経営判断に迷ったとき自分たちが進むべき方向を間違えることなく、明確にすることができるからです。

また、社員に経営理念が浸透していれば、個々の社員が主体的に考え行動するようになるので、一丸となった強い組織を作ることができます。

それだけでなく、多くの人が共感できる経営理念があれば、金融機関や取引先など社外からの信頼を得ることもできます。

 

2, 社員に対して愛情を持っているか

会社でいちばん大事なのは、お金でもなく技術やノウハウでもありません。「人」です。

社員を大事にする会社は、働いている社員もその能力を最大元発揮するので、やはり業績が良いものです。

「人を育てる上でもっとも大切なのは「愛情」につきる」と、京セラの稲盛和夫氏もおっしゃっております。

反対に、最近芸能界の有名巨大事務所2つが、抱えるタレントさんを大事にしなかったことで、社会的な問題になってしまいました。

上記は大企業の話ですが、中小企業においては尚更、社員との結び付きが強い社長だからこそ、強い組織を作ることができると金融機関は考えています。

 

3,成長意欲があるか

業績を伸ばしている経営者に共通するのは、「成長意欲が高い」ことです。

今までと同じことを続けていても業績が伸びないことを金融機関は知っています。

また、自分が成長しようとしない経営者に「成長しろ、挑戦しろ!」といわれても、社員はついてきません。

自己の成長のために研鑽を怠らないことも優れた経営者の条件であると、金融機関は考えています。

 

 

4,目的達成意欲は強いか

「なんとなく経営を行っている」社長と、「成果にこだわっている社長」を比べた場合、

「成果にこだわっている社長」のほうが便りになると金融機関は考えています。

計画をたて、その計画を達成することにこだわる姿勢は、他者から見ても応援したくなるものです。

中小企業では、社長がその姿勢を見せることで金融機関も全力で応援しようという気になります。

 

5,数字にこだわっているか

金融機関が一番嫌がるのは、数字にウトい(かかわろうとしない)経営者です。

経営者たるもの数字に強いのが一番いいのですが、そうは言っても得意ではない人、弱い人もいるでしょう。

このことはある程度仕方がないとも言えます。しかし、たとえ数字が苦手であっても、数字の重要性を認識している経営者は、数字に強い参謀をつけて自身の弱点を補おうとします。実績数値や目標数値をメモして常に携帯しておくこともできるはずです。

ココで問題にしているのは経営者自身が数字に強いか弱いかではなく、ウトいかこだわっているかです。売上や利益のことを尋ねても、「それは経理に任せているから」と、無関心はいけません。

経営は結果として数字に現れます。数字を無視した会社経営はありえませんよね。

経理に任せっぱなしにせず、常に数字を意識している姿勢を金融機関はしっかり見ています。

 

まとめ

いかがでしょうか。

中小企業の経営者は企業の顔でもあります。金融機関はお金を貸すために、社長のあなたを見ています。

経営理念を持つことで会社の進むべき方向を明確にし、社員に対して愛情を持ってあたりましょう。時代にあった変化を模索して成長しようと努力し続ける姿勢が大切です。

その結果どうだったのか、数字にこだわって行きましょう!